Column No.044
日蓮聖人は、供養について次のように述べております。
「後生を訪わざれば、悪霊となりて、子々孫々に祟りをなす」と。
亡くなった後も供養を続けることが大切
普段の生活で、私たちは親子、家族、友人等と仲睦まじく暮らしています。
一方で、亡くなってしまえばそれで終わりだ、という考えの人もいるでしょう。
しかし、「後生を訪わざれば…」と述べているように、後生(亡くなった後)の供養がとても大切なのです。
供養をしないと、あの世で孤児のような状態になり、食べ物がなくひもじい思いをするのと同じ状態になります。
するとどうなるかというと、苦しい時に誰かに頼るのと同じように、子供・孫・家族の誰かに頼ることになるのです。
苦しんでいる霊に頼られると、病気や事故、人間関係の悪化、仕事の問題、物事がうまく運ばないようなことが起きてきます。
亡くなった方の思いによって種々の現象が現れてくるのです。
亡くなった人のあの世での浮き沈み
また、日蓮聖人は「亡者の浮沈は追善の有無による」と述べられています。
亡くなった方が、あの世で楽になるか苦しむかは、後の人が追善供養するか否かにかかっている、という意味です。
亡くなって初七日忌・一周忌・三回忌・・・五十回忌まで(五十回を過ぎると先祖に入るといわれる)、春・秋の彼岸、夏のお盆などの時期に供養するかしないかによって、亡くなった方の状態が決まるのです。
日蓮聖人のおっしゃっていることを私たちは素直に信じて、先祖や親、兄弟、友人等の亡くなった方の供養をしていくことが大切です。
平成25(2013年)年07月01日発行 第71号より