陀羅尼とは

  

陀羅尼(だらに)とは、悪をこらしめ善を勧めるという意味です。魔、鬼などの悪霊に対して陀羅尼を唱えると悪霊が悪さを止めるといいます。私たちには言葉の意味は分かりませんが、悪霊に対して効き目のある言葉なのです。

仏教では、この世は、第六天魔王の所領であるといい、この世の中は、最高の魔王である第六天魔王が支配しているというのです。その支配下には、我々の眼には見えない存在である、多くの魔・鬼などを従えています。よく犯罪者が「魔が入った」「魔がさした」と言いますが、あながち嘘をついているとは言い切れないと思います。

悪い考え、いい加減な気持ち、怠惰な気持ち、油断している状態のときに魔・鬼などの悪霊に入り込まれ、変な行動を起こすのです。魔・鬼などは悪・邪・穢れ(けがれ)など人の嫌がることが大好きです。人が苦しんだり、悩んだりすることに喜びを感じているのです。

魔とは、奪命者、殺者ともいい、殺人なども魔・鬼の仕業であると考えています。日蓮聖人は、三千大千世界の命を奪う悪鬼たる鬼子母神・十羅刹女と述べられています。(のちに鬼子母神・十羅刹女は、法華経の教えにより守護神になりました。)その他、死霊、生霊、動物霊など、苦しんでいる霊、恨んでいる霊などあります。(死霊、動物霊は供養することがとても大切です。)

陀羅尼は、ときに「五番神咒(ごばんじんしゅ)」ともいわれます。「咒」は、「秘密の言葉」という意味であり、五番神咒とは「5つの神様の秘密の言葉」ということになります。法華経を正しく信仰している人が、陀羅尼を唱えると、薬王菩薩・勇施菩薩・毘沙門天王・持国天王・鬼子母神の5つの神様が秘密の言葉を唱え、その人を悪霊から守ってくれるのです。

法華経には、正しく信仰している人が、陀羅尼を唱えると、その人を悪霊から守護すると、説かれています。

圓福寺(円福寺)では、毎月(1月、7月を除く)第1日曜日の13時より、信行会を行っております。毎回みなさんと陀羅尼の練習をしております。お気軽にご参加ください。